鍵渡したじゃないの
たまには、アジカンに関係ないことも書かなければ、と思い、今日はある日の出来事を書く。
引っ越してしばらくしてから、合い鍵を作ろうということになり、道々、合い鍵屋さんを探していた。
通勤路にある、クリーニング屋さん、「合い鍵すぐ作れます」の看板を掲げている。何となく「ここにしよう」と思っていた。
そんな日曜、昼下がりに、そのクリーニング屋さん兼合い鍵屋さんに行ってみた。店番をするには少し年のいったおばあさんが、中で腰掛けている。私が入っていったのに気づいているのか気づいてないのか、ちょっと分からなかったけど、近くまで行って、「合い鍵作っていただきたいんですけど」と伝えた。私の鍵を確認し、「じゃ、名前と電話番号教えてください。少し時間かかるけど、出来たら、電話しますから」と心強い返事が返ってきた。鍵を渡して、近くのコンビニで、買い物。外に出ると、ケータイに着信履歴、留守電が入っていた。
「今日は日曜ですから、お休みで、作れません。これを聞いたら連絡下さい」との事。近くだったので、すぐに店へ行った。「今日は日曜だからね、お休みなの。平日は夜8時くらいまでやってるから、また、来てくれる?」と言われる。まあ、朝会社に行く途中に出していって、帰り受け取ったらいいかと思って、「じゃ、また明日にでも来ます」と家に帰る。
次の日、月曜。朝、店に寄る。同じおばあさんだが、私の顔を見ても、普通に「いらっしゃい」(今日はどうしたの?)と言う顔で迎えられる。繰り返しになるが、もう一度、「合い鍵作っていただきたいんですけど」と伝え、帰りが何時になるか分からない事を心配すると、「遅くなりそうだったら、電話して。この店、私だけだから、電話かけてくれたら、すぐわかるから。待つわよ」と優しいお言葉。
その日、思いの外、残業。とても遅い時間になる。少し遅めだったが、店に電話をした。「待ってたんだけどね、連絡ないから。どうされる?」との事だったので、「明日朝行きます」と伝えた。
次の朝、店へ。今日も同じおばあさんで、また、あまりピンと来ない表情。「合い鍵いただきに来たんですけど」というと、衝撃の一言。
「あら、鍵渡したじゃないの!」
えー、一瞬、私はいつ取りに来たんだろうと、過去を振り返ったが、そんな覚えはなかった。では、誰か別の他人に渡したのだろうか?おばあさんは、鍵を置いてある場所へ、「渡したわよ」と言いながら、向かう。
おばあさんは、そこに一つの鍵を見つけた。「あぁ、よかった。別の人に渡したら、大変だったわよ」と私の合い鍵を渡してくれた。
よかった。また、次も機会があれば、ここで同じおばあさんに合い鍵を頼みたいと思った。
ある朝の出来事。